なれる!SE4 誰でもできる?プロジェクト管理
140冊目
ブラック感ある仕事系ライトノベル4
なれる!SE4 誰でもできる?プロジェクト管理 (電撃文庫)
- 作者: 夏海公司,Ixy
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2012/10/04
- メディア: Kindle版
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桜坂工兵がスルガシステムに入社して4か月、7月になりました。
相変わらずの忙しなさに工兵は参りながら、上司の室見とともになんとかこなす日々を過ごします。
先日工兵自身がとった大型案件である業平産業との仕事も動き始め、ただでさえ忙しいのにすべてこなせるのか不安に思うそんなある日のこと、徹夜明けの桜坂と室見は社長に見つかり強制的にある案件のキックオフに参加することになるのです。
その案件とは、とある出版社の引っ越しのようで、引っ越しをするにあたっての機材移動、もっといえば向こうの物件の回線の整備、すぐに動き出せるような状態を作るというものです。
案件は幅広くすることがあるので、プロジェクトリーダーを中心に何社とも連携して行っていくそうでした。
工兵はそのミーテングに参加しながら、会社同士の情報交換があまりできてないことや、顧客自身がやる気がないことや、そもそも行う仕事の範囲が不明だとか、いきなりのぐずぐずっぷりが気になりましたが、それらを気にするほど体力が残っていませんでした。
社長がいるため余計な仕事を増やすかもしれないと工兵と室見がひやひやしながら待っていると、終わってみればどうにもWANルータの移設と確認作業という簡単な仕事のようで二人はホッとするのです。
ミーテングの方はうやむやに終わり、とりあえず仕事の範囲を決めたいということで、個別に打ち合わせをすることになりなります。
つまりミーテング延長ということになり、工兵は待ち時間やれやれと自動販売機に向かいます。するとさっきのPMを見かけます。本来なら他社と時間調整などの打ち合わせをしている時間だというのに、と工兵はPMに声をかけてみると、彼もまた無茶な要求に疲弊している一人だそうで、すでに欠落寸前の危ない雰囲気を醸し出しているのです。
かかわりたくない工兵は彼のもとから離れるのでした。
ほどなく、「先方の取締役に挨拶をするから同行しろ」と社長の指示を室見と工兵は受けます。
工兵と室見は呼び出された会議室に向かい、向こうの重役と社長が歓談しているのを眺めていると、その会話の途中、取締役に「例のPMが逃げた」という情報が入ります。
ひどく混乱する取締役の一方、社長は目を光らせます。この直後、工兵と室見はひどく絶望するのでした。
ーーーー(ネタバレあり)----
続きを読むビーバー族のしるし
139冊目
立場が違う二人の少年の出会い
- 作者: エリザベス・ジョージスピア,Elizabeth George Speare,こだまともこ
- 出版社/メーカー: あすなろ書房
- 発売日: 2009/02/01
- メディア: ハードカバー
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父が買ったというこの森で「家族とともに暮らそう」と共に夢を見ながら、父息子そろって汗を流します。
やっとの思いで小屋が完成したころのこと、最後の段階……もっといえば一番大切である「母親と娘を呼びに行く」という段階にさしかかります。畑などがある小屋は誰か面倒見ておかなければならず、父が家族を呼びに行くためマッド一人でこの小屋を、ほかに誰もいないようなこの森で一か月ほど維持していかなければなりません。
「インデアンがいるかもしれないから、会ったら礼儀正しくするんだよ」
白人とインデアンの争いが終わった直後の時代、白人という存在を恨んでいるインデアンは少なくありません。そんな人たちがいるかもしれない森にマットはたった一人で自給自足しながら父親と家族の帰りを待つことになるのです。
ーーー(ネタバレあり)----
続きを読む堕落論
138冊目
開放されて堕落して
- 作者: 坂口安吾
- 発売日: 2012/09/13
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読んでて思ったのですが、これは一種のエッセイでありブログみたいな内容だという印象を受けました。その内容についてあらすじ的なものを書こうと思えば書けるものの、なんというか「これは実際に読んだほうがいい」と思ったのであらすじは端折ろうかなと思います。
この本、あまり文量も多くないですし、すぐ読み切れると思うので興味がある方はさくっと読んでみてはいかがでしょう。(青空文庫やKindleなどで無料で読めます)
----(ネタバレあり)----
続きを読むアミターバ―無量光明
137冊目
死へ向かう朗らかな女性と
もう治ることのないような、そんな難しい箇所にできたガンをなんとなく彼女は知りながら「治してみせる」と気丈に言ってみせたり、訪れた人に冗談を言ったり、とくに人生に絶望したわけでもなく、楽しげに病院の生活を続けていました。
ほぼ毎日のようにやってくる娘の小夜子、たまについてくる娘の旦那である和尚の慈雲、まれにやってくる腹違いの息子の富雄、お世話になっている医師の人たち、など彼女のもとに訪れて会話をします。彼女の性分か、周りの人よりも彼女のほうが明るいということもあるのでした。
ただ彼女はどんどんと衰退していきます。
そんな中で彼女は不思議な経験をするのです。よくわからない幻覚を見たり、過去を思い出すことが多くなったり、夢に実感が湧くようになったりなど、彼女はそれらを新鮮に驚きながら慈雲に問いかけます。慈雲も普段持っている問いかけとともに、たわいない雑談がごとく「死」について話し合うのです。
----(ネタバレあり)----
続きを読むなれる!SE3 失敗しない?提案活動
136冊目
ブラック感ある仕事系ライトノベル3
仕事に慣れてきたとは言えないものの、なんとかギリギリのところをなんとかこなします。
そんなある日のこと、工兵は職場に自分一人しかいないことに気がつきます。
職場に1人という開放感に飲まれながらも、工兵は黙々と仕事をこなしていると、ややあって社長が現れます。工兵は困惑しながらも社長と雑談すれば、社長は熱を帯びながら「仕事とはなんだ」という問いかけを語りだします。
次第に工兵も熱くなってきて、社長も工兵に「可能性を広げてみないか」と持ちかけます。「プロジェクト管理! コンサルタント! プリセールス!」など単語を並べます。工兵は意気揚々と「いいですね!」と頷きます。
すると社長は「そんな君に丁度よい話があるんだが…」と話し始めるのでした。
やがて帰ってきた上司である室見が工兵の異変に気がつきます。
「どうしたの」と室見が聞くと、つい前にあった頼まれ仕事「(仕事を受けるため)提案活動をしてくれないか」を室見にいいます。室見はため息をしました。
本来ならスルガシステムの全営業は社長が行っています。ただ今回の案件は提案前にて社長による不正が行われ、相手の会社から社長は出禁を言い渡されていたのです。
工兵は絶句しながら今後のことを考え始めるのです。
----(ネタバレあり)----
続きを読むオリエント急行よ、止まれ
135冊目
誘拐殺人と一億円消失
彼はもともと推理小説家を目指しており、文章力は多少は磨いてきたのです。しかし小説家としては、いいところまで行ったのに夢破れたままきっぱりと書くのをやめてしまいました。
ある日のこと、以前自伝を代理執筆してからお世話になっている、代理士の牧岡から「知り合いの女性の相談に乗ってほしい」と頼まれるのです。
印南はその知り合いの女性である織江に会ってみることにします。織江は以前記事を書いた相手であって、初対面ではありません。織江は印南が書いた記事の感謝をしたものの、話半ばで「ある男を調べてほしい」と言い出します。印南は不審に思いながら「なぜです」と聞き返すも「言わない代わりに資金面で援助する」と頑なです。
印南はこの奇妙な依頼に少し悩んだのですが、調べるだけなのならいいかと仕事を受け入れることにするのでした。
※この作品には『オリエント急行殺人事件』のネタバレがあるので注意してください。
---(ネタバレあり)---
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