とある書物の備忘録

読書家ほどではない青年が本の感想を書くブログ

コミックマーケット92 カタログ

番外編
コミケ行くことになりまして

コミックマーケット 92 カタログ

コミックマーケット 92 カタログ

どこかで聞いたことがあるだろう「コミケ」こと「コミックマーケット」のカタログになります。

私情ですが、このコミックマーケット92に行くことになりました。
別に黙ってカタログ読んで、勝手に行けばいいのですが、結構ワクワクしていることや自分の確認もかねて気になった個所をブログにて書いていこうかなと思います。

コミケがたのしみである一方で、初めてのコミケであり、さらに夏ということでかなりの不安を持っています。
とりあえずはこのカタログ読むなりして準備をしたいものです。

今回はカタログを読んでて気になったことをだらだら書いていこうと思います。

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虚構の男

144冊目
穏やかな村に潜む異変

虚構の男 (ドーキー・アーカイヴ)

虚構の男 (ドーキー・アーカイヴ)

主人公のアランは郵便局一つ、雑貨店一つ、民家も片手で数えるほどしかない小さな村に住んでいました。
この村に住んでいる人たちをアランはみな言うことができ、彼らと共に穏やかで楽しげな日々を過ごしています。

アランは小説を書き、その報酬で生活していました。身の回りのことは子供のころからなじみである、家政婦のロウにやってもらうので自分は小説を書くことに集中できます。

このごろ「長編を書いてみたい」とアランは考えてました。いつもは短編を書いているぶん気合を入れて手に付けていこうと前々から思っているのに、どうもアイデアが思いつきません。
締め切りに追われてるわけでもなく、穏やかなので切羽詰まってアイデアを出すわけでもなく、「楽でいいな」とすぐ隣に住んでいるリーが茶々を入れてくるような日々、アランはそれに笑いながら応じつつ、その会話の中で創作のヒントを得たりします。
ほかにもアイデアを練るには散歩が一番だと、日課の散歩に出てみれば、町に住む人たちから挨拶がてら冗談を交わし楽しげな一日を過ごすのです。みな小説が完成するの心待ちにしているようでした。

ある日のこと、いつもの散歩に出かけたアランは道中、雑貨店に車で品物を送ってきているフレッドと立ち会って、のろのろ会話しながら同じく雑貨店方面に向かっていました。途中に別の住民であるホルトと会話する際に車と別れました。
ホルトとは適当に立ち話をして、アランは散歩を続けます。
この方面の先は古びた農場があります。そこは今ではもう立ち入り禁止になっていて、アランはその行き止まりで考え事をするのが好きなのです。
今回もここでアイデアを出したりして、元の家にまで戻ってきます。

ここでアレンには妙な違和感がありました。なにせ例の車をあれっきり見てないのです。


※この本はできるだけ内容を知らないまま(このあらすじさえも忘れて)読んだ方がおもしろいと思います。


ーーーー(ネタバレあり)----

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なれる!SE5 ステップ・バイ・ステップ?カスタマーエンジニア

143冊目
ブラック感ある仕事系ライトノベル

連日終電帰りが続くような会社に就職してしまった桜坂工兵は疲弊した中で大きな喜びに満ちていました。

否応なしにやらされることになったPM案件、もとより全く知らないところから無茶ぶりでやらされていた会社移転の仕事を2ヵ月を経て完遂したのです。

以前から無茶ぶりなどありましたが、今回ほどの無茶ぶりはかつてなく、かつ(周りに恵まれたとはいえ)初の責任者という立場だったからもあってか、工兵はいっそう仕事を達成した充実感に満ちていました。
「今日はもう帰っていいんですよ」
工兵は上機嫌で同じ会社にいるパートのカモメさんに言います。今日の仕事は確認だけでよく、加えて代休申請してる明日金曜日休みとすれば三連休、加えて今から早退もできちゃうという状況なのだから仕方ありません。
カモメさんは工兵の努力を労いながら、これからある工兵の休みについて雑談を始めました。

上司の室見や藤崎が2人とも不在であり、ふと工兵は自分が帰ってしまうと会社にカモメさん一人になってしまうのに気がつくと、「そんな気にしなくていいよ」とカモメさんは言います。そして「そんなこと気にしないで、ぱっとリフレッシュしておいで」と言うのです。
「お言葉に甘えて」と工兵は室見に報告メールだけ書いておくことにしました。
文面もできて送信ボタンを押そうとした時のこと、ぴょこっと新着メールが届いたことに工兵は気がつきます。
開いてみると、ある顧客から「連絡先の顧客リストを送ってほしい」とのことでした。これはあまり時間がかかるようなものではなく、工兵は少し迷って「いっそ今やっつけようか」と仕事に取り掛かるのです。

あとちょっとで終わる、あとちょっとで終わる、と仕事をしているうちに定時になっており、カモメさんは心配そうに声をかけます。工兵は「心配ないです。すぐ帰りますから」と言いながら残業に突入するのでした。

そしてある程度疲労を感じたとき、あるいは自分の仕事中毒さに薄気味悪くなったとき、スルガシステムは社長をはじめ突発的な仕事が舞い込むことが日常茶飯事なのを改めて思い出します。

急に恐ろしくなって家に帰ろうと、慌ただしく帰宅の準備をしているときのこと、入り口の向こう側に小さいシルエットが見えたのです。
ぞっとする工兵でしたが、もう遅く。それから強引に、ほぼ強制的に室見の話に付き合うことになるのです。

ーーー(ネタバレあり)---

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終末の名画 大洪水、黙示録、最後の審判…巨匠たちが幻視した終末のビジョン

142冊目
終末をテーマにした絵の紹介

世界の終わりをモチーフにした絵の紹介などがされている本になります。

終末としてイメージできる「最後の審判」「ヨハネの黙示録」などが話題の中心であり、例にわかるようにキリスト教の話が多いです。そしてキリスト教多いというと西洋美術の話が多いということになります。

印刷がよく、挿絵もカラーで載っていたりします。絵画と説明文による初心者向けガイドみたいな美術本でした。


※ネタバレありとありますが個人的に気になったところをあげていこうと思います。



ーーー(ネタバレあり)---

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パナマ文書 「タックスヘイブン狩り」の衝撃が世界と日本を襲う

141冊目
ちゃんと税金払っていきましょうね

一時期話題になった「パナマ文書」が主題の本になります。

パナマ文書についてはテレビなどでご存知の通り、お金の流れなどが記された書類のことで、今回これだけ話題になった理由は「世界4位の法律事務所」「過去40年分という膨大な書類」「世界の富豪などが利用していた」など要因がありましたよね。

上の要因を見ているとわかるように、パナマ文書に記されていることは(タックスヘイブンしようが)別に違法ではなく、やや違法よりの節税方法といったところとがわかります。むしろ賢い方法だと言えるかもしれません。
ただそれでもここまで問題になっている理由もあり、その理由はこの本を読んでいれば「これは違法」という風に感じることができるでしょう。

この本ではパナマ文書によって動き出した日本と世界の動き、変わりつつある世界のシステムや取り組みなどを紹介していく本になります。
金融に対してそれなりに詳しい方だと「あぁ、あの事を言ってるんだな」という風な内容ですが、僕みたいにあまり詳しくない人からしてみれば「この文書がここまで大きな影響力を持っているのか」と驚く本になりました。


※ネタバレありと書きますが、今回も気になったところを挙げていこうと思います。

ーーーー(ネタバレあり)----

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なれる!SE4 誰でもできる?プロジェクト管理

140冊目
ブラック感ある仕事系ライトノベル

桜坂工兵がスルガシステムに入社して4か月、7月になりました。
相変わらずの忙しなさに工兵は参りながら、上司の室見とともになんとかこなす日々を過ごします。

先日工兵自身がとった大型案件である業平産業との仕事も動き始め、ただでさえ忙しいのにすべてこなせるのか不安に思うそんなある日のこと、徹夜明けの桜坂と室見は社長に見つかり強制的にある案件のキックオフに参加することになるのです。

その案件とは、とある出版社の引っ越しのようで、引っ越しをするにあたっての機材移動、もっといえば向こうの物件の回線の整備、すぐに動き出せるような状態を作るというものです。
案件は幅広くすることがあるので、プロジェクトリーダーを中心に何社とも連携して行っていくそうでした。
工兵はそのミーテングに参加しながら、会社同士の情報交換があまりできてないことや、顧客自身がやる気がないことや、そもそも行う仕事の範囲が不明だとか、いきなりのぐずぐずっぷりが気になりましたが、それらを気にするほど体力が残っていませんでした。

社長がいるため余計な仕事を増やすかもしれないと工兵と室見がひやひやしながら待っていると、終わってみればどうにもWANルータの移設と確認作業という簡単な仕事のようで二人はホッとするのです。

ミーテングの方はうやむやに終わり、とりあえず仕事の範囲を決めたいということで、個別に打ち合わせをすることになりなります。
つまりミーテング延長ということになり、工兵は待ち時間やれやれと自動販売機に向かいます。するとさっきのPMを見かけます。本来なら他社と時間調整などの打ち合わせをしている時間だというのに、と工兵はPMに声をかけてみると、彼もまた無茶な要求に疲弊している一人だそうで、すでに欠落寸前の危ない雰囲気を醸し出しているのです。
かかわりたくない工兵は彼のもとから離れるのでした。

ほどなく、「先方の取締役に挨拶をするから同行しろ」と社長の指示を室見と工兵は受けます。
工兵と室見は呼び出された会議室に向かい、向こうの重役と社長が歓談しているのを眺めていると、その会話の途中、取締役に「例のPMが逃げた」という情報が入ります。
ひどく混乱する取締役の一方、社長は目を光らせます。この直後、工兵と室見はひどく絶望するのでした。


ーーーー(ネタバレあり)----

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