とある書物の備忘録

読書家ほどではない青年が本の感想を書くブログ

アトランティスは沈まなかった 伝説を読み解く考古地理学

90冊目
思ったよりすごい本だった

アトランティスという大陸のような島があったという伝説は聞いたことがあると思います。
そのアトランティス(主にプラトンが記述した文章)を著者が意外な観点から考察を続けた本がこの本になりますね。
文章で書いてみると「よくあるアトランティスは実際にあるのかどうか検証する本」程度で終わってしまうのですが、この本の面白いところはタイトル通り「アトランティスは沈んでいなかったのだ!」という展開で考察されるところにあり、その主張や彼の示す説が論理的で(あまり詳しくない僕が言うのもなんですが)「いやありえるかも……」と思わせるところにあります。

そして彼(著者)自身、その考察をお遊びのように続けてゆくんですよね。
その「お遊び」が僕らの知的好奇心をくすぐり、とてもロマンがある本だと思いました。

この本は「アトランティスは沈んでいない」というところから始まり、実際そうなのかの検証、プラトン記述の建物について、巨石文化、オリハルコス(オリハルコン)について、DNAの話(奴隷うんたらかんたら)……などでしょうか。
「合っている」「合ってない」を置いておいて半信半疑で読むたぐいの本だと思います。しかし半信半疑では思えないほどに、この本の説は強力だと思いました。


(ネタバレありとありますが、今回も気になった所を上げていこうと思います)

----(ネタバレあり)-----

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