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とある書物の備忘録

読書家ほどではない青年が本の感想を書くブログ

かいぞくポケット10 うらないのひみつ

寺村輝夫 かいぞくポケット 児童文学

21冊目
かいぞくポケットシリーズ十作品目です。
このシリーズはこれで折り返し地点になるかと調べてみれば、全二十一巻あるようです。もう少しで終わりそうですね。

うらないのひみつ (かいぞくポケット 10)

うらないのひみつ (かいぞくポケット 10)

ある日突然、海賊になってしまった子供ポケットは今日も大海原を進んでいました。
前にムワリム教授から交換した懐中時計を手下の一人のケンが満足気に眺めていました。ふだんは時間にルーズなのにもかかわらず、懐中時計を手に時間を厳しく言うほどのお気に入りっぷりです。
そんな時間厳守なケンを引っ張りつつ、恒例の体操をポケット一行はします。
体操を終えた頃、突然ケンの持つ懐中時計がなり始めます。
長い針と短い針が合わさりぐちゃぐちゃに回りながらも、一行はなんでか疑問に思っていると、仲間のネコのアイコが「みんなあの方角に向いているのよ」と気が付きます。
一行は針が向いている方に船を進まえせることにしました。
進んだ先に島が見えてきます。島の名前はモトリマという場所であり、一行はしばらく陸地に上陸してないものだから「降りよう」と満場一致で上陸することになります。
かくしてモトリマ島に上陸するのですが、港から歩くとどうでしょう、店は閉まっており、人が一人もいないのです。



-----(ネタバレあり)-----



占い師ペポ
温厚な顔して泥棒の一味だということになりましたね。物語中盤辺りまで、こいつも能力者かといえるほどの予言的中っぷりを見せていましたが、まさかその能力を使って悪事を働こうとは思いもよりませんでした。
島にひとりきりしかいない中で、なぜかトラックのあとがある時点で「あの占い師が怪しい」と僕は思っていました。それでもポケットが無意識に確信に近づいたあの、大男の素性を聞くシーンは不気味なものを感じましたね。
ところで犬を利用した言ってましたが、大男はどうなのでしょうか。彼は名もない協力者ということで終わるだからその後が気になります。
あと、なにげなくこの占い師、さらっとヘリコプター操縦できるんですよね。アクティブ系占い師すごいですよ。

街の金を運ぶ計画
地震が連続して起こる状況を利用して、街にある金を総取りしようとする計画そのものは悪く無いと思います。
実際はポケット一行から邪魔されしまうという結果になってしまったものの、邪魔さえなければたぶん成功していたと思いますよ。なにせ街の人一人もいないのだから、そうとう周到に手回りと占い、犬が吠えれば地震が訪れる、現実かどうかわからないが島そのもののカウントダウン、念のためのから空き箱、など設定作りは余念なくあるので本格的な泥棒だということが想像できます。
ところで、それだけ綿密な計画をしていたというのに、ポケット一行に手助けをしてもらおうとしたのはなぜでしょうかね。
地震が止まらないのに運び込めないとかにしては、あんまりにもお粗末な結末でした。おそらく、作中書かれてないところで、予想外の事態になっていたのだとは思いますが。

ポケットの機転
この回もポケットの機転が冴えていました。さすがお頭! さすおか! と言っていいほどの思慮深い動きを見せています。
まず島に上陸する前、「電話をランダムにかけて島の様子を伺おう」なんて子供が考えることじゃないですよ。
次に金を運ぶ男との交渉、大男に臆することなくあの高等交渉術、相手に利益を見せながら要求を通すなんて大人でも難しいですよ。
最後に占い師ペポとの会話、ペポが一味だと気がついたうえで探りを入れるように話しているんですよね。しかも懐中時計を強引に交換させられて、気味の悪いダンスをされたというのに、物語終盤でペポを助けようとするシーンがあって、器まで大きいところを見せつけます。
船長として完璧ですね。完璧というか、大したやつですよポケットは。今回のポケットの言動行動は学ぶべきところがあると思います。

海賊ポケットシリーズ十作品目です
地震が頻発する島を利用した盗賊団が登場します。僕としては、その場所しかできないトリックなど好きなので、展開としては面白かったですね。
金の分け前をもらう話も結局は上手いようには行かなかったし、すべての金はそれこそ水の泡になってしまいましたけど、ケンの言うとおり命あってのものだと思います。ケンは潔い人だということが感じ取れました。
しかし、物語終盤でジャンが大砲でヘリコプター撃ち落とすシーンがありますよね。銃ゲーする人ならわかると思いますけど、ヘリを大砲で撃ち落とすんですよ。しかも一発で。あいつはやべぇですよ。

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