とある書物の備忘録

読書家ほどではない青年が本の感想を書くブログ

知識ゼロからのビッグデータ入門

80冊目
時代はビッグデータですよ!

知識ゼロからのビッグデータ入門 (幻冬舎単行本)

知識ゼロからのビッグデータ入門 (幻冬舎単行本)

タイトルどおり「ビッグデータ」の入門書となります。
絵と写真と図がたくさんあり分かりやすく書かれてあったので、「ビッグデータという単語だけなんとなく知っている」という人でもいい取っ掛かりになる本だと思います。
ただ入門書なので、詳しく知りたいという人には味気ない本になるかもしれません。まぁ、そういう人はこの本を手にとらないだろうし、とるならの後ろにある参考文献の一覧からまた新しい本を探してみたらいいんじゃないでしょうか。

僕は「ビッグデータ」という言葉を意味もなんとなく、本当になんとなく知っていた程度なので、そういう知識が少し補強される意味では読んでよかったです。
理解度で言えば「ビッグデータとはなんぞや」というレベルから「ビッグデータはここでも利用されているのか」という程度までですかね。まぁ、興味があれば各自手に取ってください。



(今回もネタバレありとありますが個人的に気になったところを挙げていこうと思います)


----(ネタバレあり)------

ビッグデータができるまでの過程
そもそもビッグデータというシステムが完成した理由というもの、僕は「高性能なパソコンができたから」だと思っていました。
これは半分ほどあっているのですが、もう半分ほどは新しいシステムや新しいプログラミングなどでより効率的なパソコンの働き方が見つかったからだといえそうです。
気になった単語として「Hadoop」があります。

データを複数台のサーバー(ほかのコンピュータにプログラムやデータなどを提供するコンピュータ)に分けて高速で処理する技術。(後略)

(2004年にグーグルが発表した論文をベースに開発されたらしいです。グーグルすご)
いってみれば分担といえて、けっこうシンプルなように見えます。けれどもそれが飛躍的にコンピュータの作業効率を上げたらしいです。ほんとうにちょっとしたきっかけで爆発的に機能が上がるなんておもしろいですね(ビッグデータとは関係ない感想)。

効果的な宣伝
ビッグデータによって「みんなにオススメ」から「あなたにオススメ」という宣伝に変わりつつあるようです。
思うのはやはり「日常を除かれているようで嫌だ」という感情ですけれども、最近はそういう感情より「あなたにオススメ」という欄を眺めるなり、「知らなかった自分に合ってそうな商品」など眺めるのが好きになっています。(多分こういうのがビッグデータが「民間に受け入れいれられつつある」ということでしょうね)
話はそれるのですが、以前別のサイトで「セールスレター」と言う単語を見ました。意味は各自でぐぐってもらうとして、そういう「売り方」についてもいろいろ変わってきているのだな、とかふと思いました。ビッグデータは広告界も変えてしまいそうですよ。
あぁ、そういえば、グーグルも広告でお金を稼いでいるとかなんとでしたよね? ビッグデータが本格的に動きつつある今、グーグルもひとつの転換点だったりして。

スマートなんとか
最近「スマート○○」という言葉をよく目にします。「スマートの意味は賢いなんだよ」という言い回しをいくらか聞いて、僕の頭の中はやっと「賢い」が定着しつつある頃なんですが、このスマートというもの僕が思っている以上に賢いことが読んで分かってきました。
やってることは大体「最適化」のようです。たとえば「作業服の中に端末入れて作業員の健康状態を見よう」とか「重機のなかに端末を入れて異常があれば知らせれるようにしよう」とか「異常が起こったらすぐ連絡がつく仕組みにしておこう」のような、その傾向がわかるのは、膨大なデータ(ビッグデータ)があってこそで、膨大なデータを踏まえた対策をしていけば(最適化をしていけば)いろいろできますよね? というのがスマートだというのはだいたいだれでも想像できる思います。
その中で個人的にすごいと思ったのが「スマートごみばこ」でした。

ビッグベリーソーラーは、ゴミの蓄積状況を携帯電話の情報網を使って、リアルタイムで発信できるゴミ箱。各ゴミ箱の情報を集計して最適な収集ルートを算出でき、作業時間の短縮や燃料代の削減、収集担当者の人員見直しなど、さまざまな面での最適化が可能だ。(後略)

いろいろなデータが分かるからこそ、どうすればいいのか分かるのが良いですよね。
上に引用したゴミ箱のなかには圧縮機能もついているやつもあるらしく、「はへー」と思ったものです。2020東京オリンピックで採用されてそうです。

健康が変わる
健康管理が変わるというところが興味深かったです。
唾液を送れば健康状態や未来の発病リスクまで分かっちゃうのがすごい、たくさんの情報(ビッグデータ)が集まったおかげ(パソコン高性能になって解析できるようになったおかげ)だといえるんですよねぇ。いやすごい。
それと「WM(わたしムーブ)」というリストバンドなど身につける活動計がけっこう進化しているようで、このWMにいたっては日中つけていることで「歩数」「移動距離」「歩行時の消費カロリー」「睡眠時間」など計測ができ、それがデータとして蓄積(記録)もされるらしいです。ついでにアプリからアドバイスももらえるらしくて、これはとてもいいサービスだと思いましたよ。
その後のページにある開発中のスマートメガネ(JINS MEME)もなかなかよさげでしたよね。
あれはめがねを装着することで、「集中度」や「姿勢」など測定して眠い時間帯や集中できてる時間などそういったものが分かるというものです。こういう装備つけてみたいです。こういう行動データにするのおもしろそう。
URL:遺伝子検査ならMYCODE
URL:WM(わたしムーヴ)
URL:JINS MEME|TURN IT ON - 見るから、知るへ。

個人情報保護法について
ちょっと前のこと「個人情報保護法」が施行されました。この個人情報保護法については「第三者が個人の情報を闇雲に公開しないようにするための法律」みたいな浅はかな知識だったために、ここで書かれた「個人情報保護法」の真意(の一つだと思います)が書かれてあるところは興味深く読ませていただきました。

2013年にJR東日本がSuicaの利用履歴を他企業に販売しようとした時、利用者から「気持ち悪い」という反発を招きました。結局、販売を断念したことで、新しいビジネスは頓挫してしまいました。

こういうエピソードがあったらしいです。そして、

ビッグデータを活用した成長戦略を模索する政府は、この騒動を発端に個人情報保護法の改正に動き出し、2015年9月に成立しました(後略)

企業が動こうとして民間がとめる、というきっかけがあったんですね。そしてそれでは「経済成長できない」と国は考えたから改正することになった。

ビッグデータは、表面化していない消費者行動を浮かび上がらせます。それは結果的に消費者の利益や利便性に結び付き、生活を豊かにしてくれます。改正案の可決で、今後、ビックデータ活用が進むでしょう。

ちなみに個人情報保護法では「プライバシー保護」(民間のことを考えて)の定理もきちんとしているようでした(この本を読んだかぎりの印象)。なので安心して、というのは不思議かもしれませんが、そういう決まりに沿って個人情報が第三者にうけわたされる、らしいです。まぁうっかり流失は論外ですが。
URL:JR東日本、Suica利用データ提供について謝罪 希望者は提供データから除外も

参考文献
ここではこの本に記されてあった参考文献を(探しやすいよう、僕のために)挙げていこうと思います。
【書籍】

ビッグデータがビジネスを変える (アスキー新書)

ビッグデータがビジネスを変える (アスキー新書)

インプレス標準教科書シリーズ M2M/IoT教科書

インプレス標準教科書シリーズ M2M/IoT教科書

スマート化する放送

スマート化する放送

2015年のビッグデータ (日経BPムック)

2015年のビッグデータ (日経BPムック)

ビッグデータの衝撃――巨大なデータが戦略を決める

ビッグデータの衝撃――巨大なデータが戦略を決める

ビッグデータの覇者たち (講談社現代新書)

ビッグデータの覇者たち (講談社現代新書)

ナンバーワン企業の成功のしくみ

ナンバーワン企業の成功のしくみ

弱者の発想

弱者の発想

【サイト】
情報通信白書(平成18、26、27年版)
URL:関係情報:情報通信関連:情報通信白書
季刊DBJ(No.16)
URL:季刊DBJ|会社情報|日本政策投資銀行(DBJ)
経済産業ジャーナル(2011年10・11月号、2013年6・7月号)
URL:METI Journal経済産業ジャーナル(METI/経済産業省)
週間東洋経済(2015年6月13日号)※リンク先のバックナンバーをみること
URL:週刊東洋経済 2016年5月14日号 | 東洋経済
NHKきょうの健康(2014年10月号)
URL:きょうの健康
公衆衛生(Vol.79 No.9)
URL:医学書院/雑誌/雑誌詳細
外部データの活用に関する海外調査報告書~米国におけるオープンデータ等の動向と外部データ活用ビジネス事例を中心に~
URL:RCAST | 東京大学 先端科学技術研究センター ※よく分からなかったから公式サイト張っておく
2015年版ものづくり白書
URL:2015年版ものづくり白書(PDF版)(METI/経済産業省)
官民ITS構想・ロードマップ2015
URL:https://cio.go.jp/node/439

日本経済新聞電子版
URL:経済、株価、ビジネス、政治のニュース:日経電子版
各企業のホームページ(気になるのがあれば各自で探すこと)

【まとめ】
ビッグデータ登場によって、いろいろなものが世界で動き始めているようです。
この本でまさか個人情報保護法と繋がってくるとは思わず、「これビッグデータのため(ビッグデータを利用させるため)の法律でもあるんだ……」みたいな、まったく初めて知りましたよ。また条文にでも触れてみるのもいいかもしれません。
そんな変わってゆく世の中で僕らはできることといえば、多分それを便利だと言って使う、もっといえば正しく使うということでしょうか。だからこういう本をもっと読んでおこう、ってことでまとまりそうです。

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