とある書物の備忘録

読書家ほどではない青年が本の感想を書くブログ

アップル、グーグルが自動車産業を乗っとる日

78冊目
100年に1度の転換期に直面してるらしいです。

アップル、グーグルが自動車産業を乗っとる日

アップル、グーグルが自動車産業を乗っとる日

車の機能がマンネリ化してきている今、これからの車のありかたを担う「次世代の車」が必要になってきています。
その「次世代の車」とはなんでしょうか? ……という考察を「テレマティクス」という単語を軸につらつら書かれてある本になります。
考察の中にはもちろん自動車大国ある日本のことも書かれてあって、日本自動車産業の将来なんかも書かれてありましたよ。

内容をちょっと紹介すると、「次世代の車」の鍵はスマートフォンだという主張が続いています。スマートフォンが普及する過程で、必要なくなる機能、必要になってくる機能、それらを踏まえた新たな存在(次世代の車)を自動車会社は早く作らなければ時代に取り残されるぞ……などでしょうか。
とはいうもの、スマートフォンと車を兼ね備えた「次世代の車」作りにIT大手(グーグル、アップル)などが着手し始めているということです。それを見かねた企業は続々と「次世代の車」作り始めている様子が書かれてますかね。

個人的に車を作っている(開発、部品、すべて含む)人に読んでもらいたいです。あとは整備など車に触れている人、それとこういったら大きいかもしれませんが、官僚など政治家なども読んだらいいんじゃないでしょうか。
この官僚など政治家を挙げた理由は「日本の収入源である車についての将来」を考えてほしいからであります。まぁそういう情報を公表しないで、水面下でいろいろ奮闘しているかもしれませんが。


(今回も気になったところを挙げていこうと思います)

----(ネタバレあり)----

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100記事目の記事。

ついに100記事達成しそうです。
ブログを始めたのが去年の7月中旬、下旬ぐらいからでもう1年ほどでしょうか、はやいものです。
かれこれいろいろ試行錯誤して今の形になりました。思えばブログ書き始めは3日に1回というハイペースだったものですが、いまや5日に1回というまったりペースに落ち着いています。雑記もここ数ヶ月ほど書いてませんでしたね。

今回は過去を振り返りつつ、今後のことを多少考えた雑記になると思います。

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蟹工船

77冊目
ちょっと前、話題になりましたよね。

蟹工船

蟹工船

オホーツク海カムチャツカ半島沖海域で蟹漁をする人たちの話ですね。
さまざまな理由で漁に出ることになった、いわば「無知」な人たちは蟹工船と呼ばれる船で劣悪な状況(極寒、不衛生、恐ろしい上司)と共に逃げ場もなく仕事をする話でもあります。
良く言えばそこで働く人たちの奮闘記、悪く言えば劣悪な環境でもがく人々の話……まぁ、実際読んでもらうのが早いと思います。

文面で書けば「ひどい職場」「劣悪な職場」と簡単ですけど、想像を一回りも二回りも超える劣悪な環境なので一見の価値ありです。そして時代を感じてみてはいかがでしょうか。

ところで、この作品はプロレタリア文学と呼ばれる分類に含まれます。プロレタリア文学とはなんぞや? は置いておくとして、いつも読んでいる本とはまた違った雰囲気をこの本から感じました。
静かな怒り、みたいなものでしょうか? ともかくそういった時代を感じる本になると思います。


-----(ネタバレあり)-----

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怪物

76冊目
だれが怪物なんでしょうね。

怪物 (集英社文庫)

怪物 (集英社文庫)

刑事の香西はもう少しで定年を迎えます。
退職を控えた香西はひとつ、大きな心残りの事件がありました。それは「くるみちゃん誘拐殺人事件」、およそ15年も前の話であり、もう時効も成立している事件なのですが、香西こそ犯人を特定しており、すべてをかけてなんとか証拠をつかもうしていたものの結局逮捕できなかった事件です。
やりきれない思いのまま、香西はたまに現場を思い返します。容疑者の父親が警察庁の高い役職に就いていたからだろうか、調査側が二の足を踏んでいたままうやむやになって事件について香西こそ、香西ひとりは確信を持って当時大学生の堂島昭が犯人だと言っていたのに結局犯人を捕まえることはできませんでした。
香西が確信を持っていた理由は堂島の自宅て漂っていた「匂い」にあります。香西が自覚した特異体質である、香西しか分からない強烈な「死の匂い」があの自宅にあったのです。しかしけれども、証拠がそろわなかった。香西は今もやりきれなさを覚えるのでした。
「死の匂い」は香西にしか持っていない能力です。ゆえに誰にも言うことはできませんが、能力のおかげでこうして周りから「あいつは勘が鋭い」などいわれながら充実した刑事人生を終えることができました。最後の最後まで香西はだれにも能力を言わないまま定年を向え、ひとつ感慨深くやりきれない思いを抱きながら刑事としての残り時間を過ごすのです。

個人的な話ですがジャンルで言えばミステリーよりはサスペンスと感じました。

-----(ネタバレあり)-----

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東京防災

番外編
無料で読めます。みんな読みましょう。

東京防災

東京防災

無料で読める防災について書かれた本になります。
内容は主に地震の防災について。あとは二次災害や自然災害(雨、風、雷、火山噴火)など、加えて武力攻撃や感染症についても多少触れられていました。どれも「こんな事態になるかもしれません」という提示だけではなく、「私たちはどう動けばいいのか」が書かれてあるのでとても勉強になりますよ。
あとはどこでも使えるような応急処置の方法や防災に使える道具、さらには日本在住の外国人とコミュニケーションが取れるように防災に使える英文まで記されてあってすげーでしたよ。

東京とタイトルであるように、どうしても「東京の防災」となっていますが、地方に住んでいる方でも十分に役立ちます(地元民)。

Kindleでは無料でぽちれますし、Kindleもってなくても公式サイトで読めます。
一見の価値ありです。みんな読みましょう!

公式サイト:東京防災|東京都防災ホームページ

※今回もネタバレありと有りますが気になった点について書いていこうと思います。

----(ネタバレあり)-----

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サラマンダー ―無限の書―

75冊目
愛と幻想の物語ですね

サラマンダー―無限の書

サラマンダー―無限の書

この本の紹介は難しいものがあります。
読んでみたらわかるのですが、これがつかみどころのない物語なんですよね。
でも紹介しないわけにはいかないので手探りながら紹介していきます。

硝煙の残る戦渦が通り過ぎた町(ケベック)を馬で通過していたフランス軍のブーゲンウィグ中佐は崩れかかった書店にて女性を見つけます。
女性は若く美しく、けれども崩れかかった書店に一人でした。中佐は異様な光景に尋ねます「なぜここにいるのか?」。女性は答えます「ここが私の店だから」。
女性の返事は流暢なフランス語でした。フランス軍の中佐はなんだかうれしくなり、すこし雑談がてら女性と会話を始めました。
喋っているうちに女性は「終わりも始まりのない書物」の話を始めます。中佐は書物のことを聞いてみれば、女性は「一晩かけても語りきれません」と答えます。気になった中佐は任務をほったらかして、女性の話に耳を傾けるのです。

舞台は18世紀のヨーロッパ、イギリス、カナダ……などで、ジャンルで言えば冒険物です。
ロマンスも結構ありました。あとは、わけあって作ることになった「無限の書(終わりなき本)」を作ろうと奮闘する男も見ることができます。

そんな感じですかね。そんなのがなんか、いろいろありました。(投げやり)

----(ネタバレあり)-----

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